新型コロナウィルスと降圧薬 2020年5月8日

2020年5月1日,日本腎臓学会は,ACE阻害薬/ARBを含めた従来通りの降圧治療が妥当であると声明を発表しました.

COVID-19は細胞表面のACE2を介し感染することが知られています.動物実験の報告で,ACE阻害薬,ARBの使用によってACE2の発現が増加,このため,ACE阻害薬,ARBの使用によりCOVID-19を発症しやすくなったり、重症化するのではないかと危惧する声が一部でありました.(*ACEとACE2は違います.)

①現時点でACE阻害薬/ARB使用でCOVID-19を発症しやすくなったり、重症化するという報告はない.②欧州心臓病学会と欧州高血圧学会でも、ACE阻害薬/ARBを含めた従来通りの降圧治療ACE阻害薬/ARBを含めた従来通りの降圧治療を継続するよう声明を発表し、国際高血圧学会もこれを支持している.このため従来通りの適応に沿った治療を継続するように,と指摘しています.